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ミス・マープルⅡ~シタフォードの謎 [ミステリ]

第二スーズンの最終回。007のティモシー・ダルトンが登場。マイケル・ブランドン(バイオニックジェミーの旦那さん)も登場。

シタフォードの謎(1931年作品)

今回も輪をかけて、原作とはかなり登場人物の名前が違う。筋書きも大胆に改変。チャーチル首相も登場するし。しかも、今回もまた原作はマープル物ではない!・・・ということでした。[ふらふら] 

【物語】 

1927年のエジプトでの発掘が事件の発端。二人の男(一人は大佐)がファラオの墓とおぼしき洞窟の壁を爆破する。盗掘だ。

25年度の1952年(戦後)、クライブ・トリヴェリアン大佐はチャーチルの次の首相候補と打診されるが、時期が悪い・・・と渋る。マープルの甥・小説家のレイモンドは大佐のご近所さんで知り合いという強引な設定。大佐はスキーの名手で選挙区はエグザンプトン。ジミー(ジェイムズ・ピアソン)は死んだ庭師とメイドの息子で、大佐が引き取り我が子同然に育てきたのだった。

ジミーは大佐の遺言状からはずされたと知り、クラブで大佐に詰め寄るが大佐は自分が書いた手紙でないと否定する。ジミーの婚約者エミリー・トレシスは、クラブでチャールズ・バーナビーという男に手を借りた因縁で知り合いになる。彼はいかにもジミーの友人ような態度をとっていた上に、以前エミリーに競馬場であったことがあるという。

大佐は汽車の中で、レイモンドの叔母であるマープルとであう。駅からの帰宅途中、マープルをレイモンドの家まで送っていく。大佐はマープルをおろした後、シタフォード山荘へ到着する。一方、レイモンドからの電話で、まだ戻れないと知るマープル。大佐は自叙伝を執筆中で、書斎で昔の写真を見て涙する。また女性の幽霊を見る。何か後ろめたいことがあるのか・・・? 

自宅で酔いつぶれたはずのジミーは、エミリーが起きると、もういない。大佐を追いかけてエグザンプトンへ行ったのだ。夕べジムを送ってくれたバーナビーが現れ、自分もデボン州にいくから・・・といい、車で送るという。エミリーはそれを受け入れる。まだフランスにいて戻れないレイモンドは、この雪で叔母を一人にしておきたくないので、ということでエンダービー政務官に電話でマープルをシタフォード山荘で預かっってくれと連絡してくる。書斎で大佐は誰かが、自分の便箋でジミーに手紙を書いたことに気づく。またロンドンの家に空き巣が入ったという。大佐は、今日は一日中外出すると告げる。鷹のハリーは、雪のせいか?今朝は餌にありつけなかった。ある婦人会から大佐宛に今朝、トルコゼリーが届いていた。

一方、雪道を歩いて2時間ほど離れているホテル・スリー・クラウン館では・・・

ラジオによるとダートムーア刑務所からの脱走犯がエグザンプトンの近辺に潜伏しているらしい。ダートムーアといえば、バスカヴィル家の犬で有名な土地。また刑務所があることでも有名?ホームズでも脱走犯が登場した。

料理人ストーンがカゼでダウンしており、料理もまともなものが出せないと最近オーナーになったカークウッドは客に言い訳している。またロクな従業員がいなかったので解雇して、今は一人でやりくりしているという。客はアメリカ人のジマーマン、ドクター・バートン、ストーンと親しくなったというパースハース夫人、ウィリット夫人とその娘のヴァイオレットがいた。パースハース夫人はリュイット夫人に刑務所からの脱走犯がいるから外は危険よと注意するが、軽く受け流してリュイット夫人は外出する。

やがてマープルが大佐の家にやってくる。マープルは大佐がフランク・エアウエル(大佐の偽名)の名前でホテルを予約しているのを聞く。 

夕方、ウィリット 夫人は交霊会をやろうと言い出す。ジマーマン(マイケル・ブランドン)が大佐を酒を誘う。酒場で二人きりで密談する。ジマーマンは書類に借りを返すならサインしろという。だが、空き巣に入ってはいなと言う。

エミリーは車の中で、バーナビーは大佐目当ての新聞記者だと白状させる。彼女は拳銃を携帯していた。シタフォード山荘でマープルに出会い驚くエミリー。なお、エミリーは以前のレイモンドの婚約者だった!という設定。エミリーはバーナビーを従兄だと紹介する。シタフォード山荘には召使のアフメッドとハリーと言う名前の鷹がいた。まもなく、ジミーが熱くなってシタフォード荘へやってくる。だが入れ違いになったと知って悔しがるが、大佐の予約電話を聞いていたマープルが、大佐はエグザンプトンのホテルへ行ったと教える。ジミーはエグザンプトンへ舞い戻る。

最近、オーナーになったカークウッドは、大佐の偽名を知らず止まりに来た大佐を見て驚く。ホテルでエルアドネ(リュイット夫人)との再会を喜ぶ大佐『鳥たちは?』暗号めいた言葉をかける、彼女は『冬毛で丸々しているわよ・・・』と答える。やはり何かの暗号だ。ホテルにはスミス・ジョーンズという太った男もやってくる。パサースさんの眼鏡がなくなる。彼女はシタフォードへ電話していたようだが・・・。酔ったジミーはラウンジでも大佐に絡む。そして交霊会が始まる

さて、シタフォード荘では、執事のアフメットが雪まみれになって外を見回る。だが、その後気分が悪いので、早く休むという。腹をすかして、ゼリーを食べたハリー(鷹の名前)が死んでしまう。マープルも危うくゼリーを食べるところだったがエミリーに止められる。大佐の命が危ないと思った秘書で腹心のエンダービーは、電話回線も切れているので、雪の中エグザンプトンに出発する。新聞記者バーナビーは心配し、彼の後を追う(10時30分)。マープルは彼がエミリーの従兄ではないと見抜く。

【スリークラウン】

こっくりさんで今夜、誰かが死ぬ・・・それは、大佐とでる。ジマーマンが主治医に何かを命じている。エンダービーとバーナビーが到着する。大佐の部屋をあけると、なんと既に胸を刺されて死んでいた!雪で道が遮断されたため、エンダービーが特別警官となって捜査にあたると宣言する。嘆き悲しむヴァイオレット。みっともないと、母に頭を叩かれる。大佐を殺すといっていたジミーが拘束される。   

【シタフォード山荘】

小包の消印からゼリーはエグザンプトンから届いたと分かる。エミリーはここには何かいる!と恐れる。電話で大佐が死んだと連絡を受けるマープル。翌朝ジミーが心配なエミリーは一人で、ホテルへ向かう。

【スリークラウン】

エミリーが到着する。食品倉庫に大佐の死体をしまう。カークウッドが夕べ、ドクターが屋上に上がるのを見たと証言する。ジマーマンは大佐の部屋にはいったが、ある書類にサインをもらい引き上げたという。そして女性の悲鳴を聞いたと言う。スミス氏は女性の声は聞いてないという。パースワースさんは療養にきたといっている。女性の悲鳴を聞いたが、眼鏡がなくなったので何も見えなかったという。ただウィリット夫人を廊下で見たような気がするという。ウィリット夫人は夢遊病で廊下を歩いたかもしれないという。娘のヴァイオレットは、母は最近、バードウォッチングのおかげで夢遊病は治りかけていたという。

【シタフォード山荘】

エミリーとチャールズが戻ってマープルに報告する。マープルは、大佐は胸にバラをつけていったからきっと女性と一緒だったはずだと推理する。大佐が山荘を出るときの挨拶は、まるで最後の別れだったようだという。大佐の偽名もフェアウエル=さらば・・・という意味であった。

【スリークラウン】 

大佐の荷物からブエノスアイレス行きの切符が二枚発見される。ウィリット夫人は、大佐が自分と結婚して駆け落ちするつもりだったのねと勘違いする。エミリーはチャールズと同部屋になる。カークウッドさんはジマーマンが夕べ、ラムズを応援しているのを聞いて、羊農場主だと感違いしている。ヴァイオレットがやってきて、結婚証明書をみせて自分こそが大佐の妻であると告白する。実は、昨年、大佐と会って恋に落ち、昨日結婚届けを出したのだった。ヴァイオレットはかつての大佐の恋人と同じ名前であった。彼女は一度、シタフォード山荘に行ったことがあるが、そこで何かの存在を感じたという。彼女は夕べ、大佐の部屋にいたことを話す。だが、誰かがやってきてたので、バスルームに隠れている間に彼は殺されたのだという。

大佐が結婚したことで、ジミーは自分は遺産相続人でなくなったから殺しの動機はないぞと主張する。エミリーに助けてくれと泣きつく。スミスさんは実は、政府に雇われた調査員だった。大佐にスキャンダルがないか調べていただけだった。彼は仕事より、パースワース夫人に惹かれていた。

ドクターは、チャールズに金を貸せという。彼は、夕べ星を見ていたのでなくてアメリカのアメフト中継を受信していだけだと告白する。ドクターは医師免許を剥奪された貧乏人で、主人にもただの水を高値で売っていたのだった。ジマーマンの筆跡鑑定をするとエミリーは問い詰める。ジマーマンは戦争中の事故の免責書類に大佐のサインをもらいに来たのだ白状する。

ジミーは交霊会のコップを動かしたのは自分だと白状する。そして料理人のストーンが今夜、逃亡すると計画だぞ密告するが信用されない。

【シタフォード山荘】

エミリーとチャールズが、マープルに報告する。エミリーは宿泊記録が炭で汚れいたと手を洗う。マープルは大佐の原稿から、エジプト時代に資金提供者が現れたという文句とある写真を見つける。

【スリークラウン】

エジプト、さそりの呪いと聞いてパースワースさんが目を剥く。エミリーは頼りになるチャールズに徐々に惹かれていく。夜、本当にウィリック夫人と料理人が来るまで逃亡するのをチャールズが屋根の上から見る。だが、オーナーのカークウッドは平然としている。

【シタフォード山荘】

エンダービーが戻ってくる。パースハース夫人が現れ、夫のアーサー・ホプキンスの死体が3年前に発見され、彼は大佐に銃で殺されたと知る。そこでアフメットと知り合いになった告白する。電話を不通にしたのもアフメットの仕業であった。だが、彼は犯人ではないとマープルは指摘する。夫人も大佐を殺そうとしたのだが、眼鏡がなくてスミス氏の部屋に入ってしまい叫んだのだと白状する。大佐はエジプトでアーサーの妹のヴァイオレットと恋に落ち、彼女は妊娠していたと話す。一体、その子供は今どこにいるのか?

【スリークラウン】

食糧貯蔵庫でドクターが殺される。監禁されていたジミーが包丁を持って眠っていたところを発見される。いよいよ彼の容疑が濃厚となる。シリヴィアは母がいないと気づくが、チャールズは夫人と料理人は警察に捕まったよと知らせる。実は料理人はハロルドという脱獄犯で、カークウッドの従弟であった。ハロルドと夫人は出来ていたのだった。だから、カークウッドはホテルを買収し、奉公人を解雇したのだった。本当の料理人を知っているパースワース夫人をだますために彼女の眼鏡を盗んだのだった。

【シタフォード山荘】

エミリーとチャールズ、エンダービーさんに謎解きを披露するマープル。ヴァオイレットは大佐に捨てられて、貧困のなかカイロで死んだ。そしてその息子は頭のいい青年に成長した。それがチャールズ・バーナビーよと指摘する。バーナビーは、スキーを使ってホテルに先着して大佐を殺してから、歩いたエンダービーに追いついた振りをしたのだった。ホテルに着いたところをドクターに見られおり、それで後日、ゆすられて殺したのだ。大佐は息子と出会い、喜んだ瞬間に刺されたのだった。そしてロンドンで盗んだジムのライターを置いて、サソリの置物を置いてエジプトの呪いを演出したのだ。悲しむ、エミリー。だが、なんと、エミリーは彼を撃ち殺してしまう。

ジムの求婚を蹴るエミリー。エミリーとヴァイオレットは二人で、ブエノスアレスに高飛びする。アルゼンチンは犯罪者引渡条約を締結していないからだ。アディオス!

なんとも飛びすぎた結末・・・

原作では、大佐が死んだのはエグザンプトンの自宅で、交霊会が行われたのはシタフォード山荘とドラマとは全く逆になっている。交霊会が行われた同じ時間に、大佐が殺されるという見事なトリックが白眉の名作とのこと。ぜひ、原作を読んでみたいものです。


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なぜエヴァンズに頼まなかったのか?~アガサ傑作編④⑤ [ミステリ]

Why Didn’t They Ask Evans?

アガサ傑作編最終回(前編・後編に渡る大長編)。LWTロンドン週末テレビ)作品。原題をみると主語が複数だから、日本語タイトルだけだと正確なイメージができない。前作『7つの時計(セブン・ダイアルズ)』で犯人を演じた草刈正雄みたいな男優さんがまた登場[わーい(嬉しい顔)]ゴルフが事件のきっかけになった面白い作品。

ヒロイン ウェールズの伯爵の娘レディー・フランシス(通称フランキー)。頭が良くて行動的。

相棒 ウェールズの牧師の四男息子ボビー・ジョーンズ。除隊した後無職のさえない男。

ボビーはヘタクソなゴルフのおかげで、ウェールズの岸壁で死体を発見する。一緒にラウンドしていたトーマス医師は人を呼びに行く。崖に下りたボビーは、男が『なぜ彼らはエヴァンズに頼まなかったのか?』という言葉を残して死ぬのを見取る。死にいく男が持っていた美人女性の写真を見た後、謎の紳士(ロジャー・バッシントン・フレンチと名乗る)が現れる。教会の仕事があったボビーはこの男に後を任して帰宅する。しかし、実はこの男こそが犯人だったのだ。

就職探しでロンドンへ行ったボビーは帰りの汽車の中で旧友で貴族のフランキーにであう。ロジャーは検死審問に召還されるが、フランキーは面白がって傍聴に来る。審問の結果は事故死に。因みにボビー・ジョーンズは球聖と呼ばれるゴルフの名人(生涯アマチュア1902年ー1971年)の名前だ。アガサも大胆なシャレを効かしましたね。

死んだ男は東洋帰りのアレックス・プリチャード。新聞では彼が妹(アメリア・ケイマン夫人)の写真を持っていた・・・とあるが、ボビーは写真はもっと美人だったといぶかしく思う。妹は検死審問で証言した後、何か遺言がなかったか?とボビーを尋ねてくる。ボビーは特にありませんでした・・・と答えるが、後日、そういえば『なぜエヴァンズに頼まなかったのか?』と言っていたことを思い出し、夫人に手紙で知らせる。まもなく、ボビーのもとにはブエノスアイレスでの割りのいい仕事の話が舞い込む。だが、友人といかがわしい中古車業を開業したために、アルゼンチンには行かなかった。その後、ボビーは外で昼食の最中にビールにモルヒネを盛られてしまう。だが、ボビーはなんとか一命を取り留める。見舞いに来たフランキーは、その妹となのったケイマン夫人が犯人だと看破する。例の写真は入れ替えらていたのだ!崖から落ちた男も殺されたのだと推理する。

面の割れているボビーに替わって、フランキーが一計を案じて敵に接近する。まずは、ボビーが死体を発見した時に現れたバッシントン・フレンチを探すことにする。珍しい名前だけに、偽名ではないはずだとフランキーは判断する。

それにしてもエヴァンズとは一体誰なのか?

ロジャーらしき男は、事件の日、地元に来て不動産屋で家を探していたという。彼は夕方にはロンドンへ戻ったという。不動産屋はステイヴァリーのメロウェーコートに連絡したという。また、ボビーが毒を盛られた日に緑の車が目撃されたいた。

メロウェイ・コートのバッシントン・フレンチ家は名士であった。フランキーは屋敷の前でジョージに協力を依頼して交通事故を装い、潜入に成功する。当主のヘンリーはロジャーの兄であった。屋敷にはヘンリー夫人のシルヴィアと息子のトミーがいた。風来坊の叔父であるロジャーは甥のトミーを甘やかしていた。当主のヘンリーは情緒不安定になっており気難しい。弟のロジャーは兄が郵便で薬物(モルヒネ)を取り寄せて中毒になっているという。近くには中毒患者を治す療養施設があり、カナダ人のニコルソン医師 がある屋敷を買い取り経営しているという。ロジャーは屋敷にニコルソン夫妻を招こうと義姉に提案する。ニコルソン夫人は美人で男性人に人気があるという。ちょっと前にいたアラン・カーステーアズも彼女に惹かれたいたと夫人がいう。

フランキーが崖から落ちた男の写真(新聞の切り抜き)を夫人に見せると、リヴィントン夫妻と一緒に来たアランにそっくりだという。アランはカナダ人の学者で冒険家。

ニコルソン医師が屋敷を訪れる。トミーは彼になついているようだ。ニコルソンの車は緑のタルボットでナンバーはGGで始まっていた。フランキーはボビーに手紙で、運転手に化けてやって来いと連絡する。デザートの席で、夫人はトミーが診療所のウサギを見に行くのに反対する。麻薬のモルモットに使われているからだ。しかし、主人のヘンリーは人間の患者のほうが大切だ!と怒る。

ボビーは運転手のホーキンスとして地元のパブで情報収集。診療所には身内に見捨てられた患者が監禁されているときき、夜中に侵入する。すると、屋敷の庭に女性が飛び出してくる。彼女は『誰も助けてくれない。助けて』といって彼にしがみつく。その顔をみてボビーは思わず『君は・・・!あの写真の・・・』とうめく。女は『あの人たちが来るわ。助けてくれるなら、今夜は帰って』という。

翌日、口ヒゲをつけたボビーが車で迎えにくる。ロンドンの主治医にみせにいくという名目だ。車の中で、モルヒネつながりでニコルソンが怪しいというフランキー。すっかりロジャーに惹かれているようだ。ちょっと嫉妬するボビー。そのとき前輪がパンクする。それにしても、カーステアーズはなぜ、メロエウェイ・コートに来たのか?そして何のためにウェールズに来たのか?ロンドンの屋敷に行き、リヴィントンを探そうとフランキーは思いつく。父も丁度留守で都合がいい。

父の弁護士のスプラッゲの名前をかたり、ボビーをリヴィントン夫人の屋敷に行かせる。彼女からアラン・カーステアーズの情報を聞き出すボビー。二ヶ月前アランは沈んでいたという。彼はニコルソン医師の素性に興味をもっていたという。どうやらアランは友人で死んだ億万長者のサヴィッジのことで何かを調べていたらしい。夫人はアランの住所は知らないと言う。

メロウェイ・コートに二人は戻る。部屋に入ると、ニコルソン医師が泣いているシルヴィアを介抱していた。夫人は医師のことを大嫌いっと言っていたのに・・・。一方、ボビーは写真の女性の訪問を受けていた。彼女はとても恐れており、助けてくれという。あなたは誰ですかというと、女性は不思議そうな顔で私を知らないという。女性はニコルソン医師の妻モイラであった。モイラは夫が自分を殺そうとしていると訴える。夫はシルヴィアと結婚するために自分を殺そうとしているのだという。だから、ヘンリーを入院させないでという。入院させたらヘンリーを殺して、シリヴィアと結婚してしまうかもしれない。ボビーはモイラにアランを知っているかと訊ねる。モイラは結婚前から知っているという。ボビーは、ニコルソンが嫉妬してアランを殺したのではないかと疑う。ボビーは自分は運転手ではないと白状し、モイラをフランキーにあわせる。モイラはエヴァンズという名前は知らないという。それにしても、死んだアランを別人と証言したケイマン夫妻とは何者なのか?ボビーはアランを殺したのは、ロジャーですよ・・・と自論をモイラに話す。だが、モイラはロジャーとアランは一度しか会っておらず動機がないという。フランキーも賛成する。モイラは、なぜ写真を入れ替えたのかロジャー本人に聞けば?と提案する。

ロジャーは墜落死した男の番をしたが、顔は布で覆われており見なかったのでアランだとは知らなかったという。写真を入れ替えたは、知りあいのモイラの写真がはみ出ていたので、彼女をかばったのだという。フランキーはロジャーの釈明を完全に信じる。ニコルソンが犯人だというフランキーに、ロジャーは偽の身元証言をし、アランの遺言を執拗に知りたがったケイマン夫妻が怪しいという。そのとき、シリヴィアが来て、ヘンリーの入院に同意すると言う。ニコルソン医師を誤解していたというのだ。ヘンリー自身も入院に同意したという。だが、今度はロジャーが反対する。ロジャーはニコルソンに入院を断る電話をかけに部屋を出て行く。そのとき、上空を飛行機が通過する。ロジャーが部屋に戻ると突然、銃声が聞こえる!ヘンリーの部屋にいくと鍵がかかっており、外の窓を破って入るとヘンリーはデスクで自殺していた!遺書もあった。そのとき、窓からニコルソン医師が入ってきて死亡を確認する。彼は忘れ物を取りに来たと言う。屋敷に車で来たところを使用人に目撃されているのでアリバイは完璧だ。フランキーはボビーに電話して明日会おうと伝える。

翌日、ボートで二人は情報交換。部屋の鍵はヘンリーのポケットに入っていたから完全な密室。また全員にアリバイがある。二人はモイラ救出を決定する。車で療養所に行くが、彼女は不在であるとニコルソンに追い返される。彼女は無事なのか?心配するフランキーたち。・・・前編おわり

ボビーは自宅に電話してバジャーに服とリボルバー拳銃を持ってくるように頼む。彼はモイラ救出に燃える。運転手役は卒業して、ステイヴァリーのホテルに泊まるという。名前はまたも弁護士のスプラッゲさんを借用する。だが、バジャーは何者かに尾行されていた。ボビーは普段着に着替えて、口ひげも取る。一方、フランキーはジョージを呼び、ケイマン夫妻の家を調査する。家はぬけがらとなっていたが、一冊の時刻表を見つける。一見ムダ骨に思えたが・・・。新聞を見ていたフランキーがジョン・サヴィッジの名前を見つける。彼の所有していたヨットが事故を起こしたのだ。死んだカーステアーズはサヴィッジの死に動揺していたことを思い出したフランキーは、方向違いしていかも・・・?と気づく。サヴィッジの遺言を調べようとフランキーは本物のスプラッゲ弁護士と訪問する。しかし、そこで彼の名前をかたったことを叱られる。リヴィントン夫人から手紙が来てバレてしまったのだ。その手紙にはカーステアーズはチッピングストンに行く・・・と言っていた書いてあった。さらに、カーステアーズもスプラッゲにサヴィッジの件で相談に来ていたと分かる。サヴィッジはある女性に船で出会い、骨抜きになったという。女性はテンプルトン夫人である。サヴィッジはチッピング・サマートンのテンプルトン夫妻の家に招かれ、ますます夫人に溺れていったという。だが、サヴィッジは自分がガンではないかと思っており、思い込みが激しいために余計に医師の診断を気休めだと想い悲観して自殺したという。遺書により、莫大な遺産のかなりは慈善団体に寄付されたが、それでも現金の70万ポンドはテンプルトン夫人に与えられたと言う。そして夫妻は、そのままフランスへドロンしたという。

ロジャーからの手紙で、ヘンリーの検死審問にフランキーも召還されたと知る。一方、ボビーはモイラ救出のために療養所の庭に潜入するが、何者かに殴られて拉致される。フランキーはロジャーにボビーが消えたと相談する。モイラも不明であり、検死審問のあと二人でニコルソン医師を詰問する。だが、シリヴィアはすっかりニコルソン医師を信頼しており、ファーストネームで呼ぶありさま。そのとき、ボボーから手紙が来て誰にも言わずに来いとある。チッピング・サマートンのチューダー荘へ。だが、これは偽手紙でフランキーも捕まってしまう。二人は縛られて屋根裏に監禁される。現れた犯人はやはり、ニコルソンだった。しかし、フランキーは彼の頬に患者に引っかかれた傷がないとこに気づく。誰かの変装だ。男は二人を事故死にみせて殺すと予告して部屋を出る。

全てを観念したそのとき、天窓が割れてバジャーが落ちてくる。ボビーはバジャーの靴を脱がせて、自分が蹴り投げたように見せバジャーはベットに下に隠れる。男はまんまとだまされ部屋を出たところで隠れていたバジャーが二人の縄をほどく。なんとバジャーは、男がロジャーであることを見破ってしまう。彼はオックスフォードの先輩で、かなりの役者で親の小切手の偽造なども得意だったと話す。最初からバジャーに相談していれば簡単に事件は解決していたのだ。

男がまた来たところで取り押さえ縛り上げる。ロジャーに『エヴァンズは誰なのか?』と訊ねるが、なんだお前たちは知らなかったのか?と大笑いされてしまう。下の部屋にはモイラも薬で眠らされていた。電話で警察を呼ぶが、なんとロジャーは逃げていた。

モイラはロンドンの病院へいく。料理屋で、ケイマンはチューダー荘のテンプルトンだと聞き込む。フランキーは遺言状のメモから、署名したのは料理人のローズと庭師のアルバートだと説明する。早速、ローズを訪れてグラディスというメイドがいたことを知る。だとしたら、なぜサヴィッジと弁護士団はメイドに署名を頼まなかったのか?ボビーは引き返して、グラディスの姓がエヴァンズだと突き止める。庭師のアルバートは既に墓の中であった。フランキーは客がチップを渡すメイドは客の顔を知っているはずだと気づく。つまり、遺言状を書いたサヴィッジはロジャーの変装だったのだ。郵便局でエヴァンズの消息をたずねると今は結婚してロバーツ婦人となり故郷のマーチボルトの教会に雇われているという。そこはボビーの家であった!

フランキーはバジャーの借金を返すわかりに、ボビーの家まで車を飛ばせと命じる。だが、途中でミードショットの飛行場からエアタクシーに乗ることを思いつく。飛行機が怖いバジャーを置いて、二人は飛行機に乗りロンドンのフランキーの屋敷に着陸。そこから親父さんの車に乗り替えて、ロジャーを捕まえに行く。するとまたしても屋敷の中からモイラが走ってきて、『カフェで話しましょう』と哀願する。話の途中で、窓の外にロジャーが赤毛の女と歩いていった叫ぶモイラ。外へ出る二人。だが、フランキーはその隙にコーヒーに毒を入れられたと気づきモイラをののしる。モイラは拳銃を出すがボビーが取り押さえる。モイラはもちろんテンプルトン夫人だった。

暫くして。屋敷にシリヴィアから電報が届く。メロウェイ・コートに入るフランキー。だが、これはまたしてもロジャーからの偽電報だった。ロジャーは兄のヘンリーを殺したことを白状する。銃声は弾丸を暖炉に投げ込んでおいたトリックであり、すでにその前に飛行機が通過した時に兄を殺していたのだ。またモイラとともに療養所を隠れ蓑に麻薬を売っていた事も白状する。モイラは生まれながらの犯罪者で、すべての筋書きはモイラが書き、ロジャーが実行したのだった。ボビーに毒をもったのもモイラであった。ロジャーはフランキーに求愛するが断られる。結局フランキーは部屋に監禁されるが、夜になってボビーが助けに来る。ロジャーがフランキーの名前でだした偽電報で来たのだった。

彼は心憎い男だったわ・・・

君は最初から彼に惹かれていたね

あなたもモイラに

でも、屋根裏の君が勇敢で、あまりの凛々しさにモイラのことは忘れたよ

無理したの・・・あなたに尊敬されたくて

尊敬してるよ、昔から・・・

尊敬だけ?

(完)

 

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アガサ傑作編③~7つの時計 [ミステリ]

 The Seven Dials Mystery (1981年作品)

7つの時計から始まる不思議な物語。なかなかの傑作。

3人の若い外務省の役人(ジェリー、ロニー、ビル)とその友人で明るいジミー・セシジャー。この四人と二人の娘たちはケイタラム卿の屋敷(チムニーズ館)に招かれて宿泊していた。招いたのは、子供のない鉄鋼王サー・オズワルド・クート夫妻。クート夫妻側からは秘書のポンゴと老執事、夫妻の姪のヴェラとその友人が来ていた。

いつも寝坊でお人よしのジェリーは、昼過ぎても起きてこない。池で遊びながら、友人たちはポンゴ(あだ名)に相談し、彼のアイデアで8つの時計を買ってくる。翌朝、5分おきに目覚ましを鳴らそうというのだ。

夜のパーテイで、夫妻を含めて全員がトランプに興じる。夜中過ぎ皆は廊下に集まり、ポンゴにジェリーのベッドの下や暖炉の上にこっそりと時計を置かせる。一方、サー・オズワルドはポンゴとともに、密かに何かの化学式を手に入れる手はずを整えたようだ。

翌朝、正午になってもジェリーがおきてこない。執事が現れて、ジェリーが死んでいると告げる。死因はクロラルの飲みすぎ。検死審問では睡眠薬の飲みすぎによる事故死となる。ジェリーには年の離れた半妹がおり、やや離れた屋敷に住んでいると親友のロニーが話す。

妹の名前はロレイン。訃報を知らせに彼女の家に向かう車の中で、ロニーはジミーに話があるという。だが話づらい、やはり止めておくという。半兄の訃報を聞いたロレインは、暫く後で自分の車で訪れるという。 

ジミー・セシジャーはジェリーの遺体がある部屋に入ろうとしない。だが、ロニーに死人に敬意を払えと叱られて、ジェリーの部屋に入る。すると、なんとイタズラに使った時計が7つ暖炉の上に並んでいた!

死体がでたことで、館のオーナーのケイタラム卿と娘バンドル(=小悪魔、本名レディ・アイリーン・ブラント)がやってくる。卿はジェリーが死んだのは、お前のベッドだぞと告げる。バンドルは自分の部屋に行き、自分の机から手紙がはみ出ているの気づく。それは9月21日づけのジェリーの手紙であり、半妹ロレインに宛てたものだった。内容は『7ダイアルズのことは忘れてくれ。あれは冗談とは違うのだ。』夜になり、ロレインが館にやってくる。ロニーが出迎える。ロニーは必ず犯人を見つけるという。彼はロレインに恋をしている。

翌朝、バンドルは車で飛び出していく。田舎はヒマだからロンドンへ戻るというのだ。ところが途中、ロニーが飛び出してくる。てっきり、自分がひき殺したと思うのだが、よく見ると彼は既に銃で撃たれていた。瀕死のロニーの最後の言葉は、

7ダイアルズ・・・ 伝えて(tell) ・・・ジミー・セシジャー・・・

バンドルは翌日、新聞を見るが、ロニーが死んだことが全く出ていない。ケイタラム卿はそうえいば、7ダイアルズからジョージ・ロマックス(ジェリーたちの上司)のもとに脅迫状が来ていたという話を聞いたと話す。バンドルは父と親しいバトル警視のもとへ行くことにする。

ジミー・セシジャーは執事のスティーブンスに起こされる。ロニーの半妹ロレインが訪れてきたのだ。直後にバンドルも訪れる。バンドルはロニーの最後の言葉が、ジミー宛ての伝言だと解釈したのだった。ジミーは二人に手を引けとアドバイスする。ジェリーの普段のバカ振りは芝居で、本当は諜報活動にかかわっており、事件に巻き込まれたのだと推理する。

バンドルは7ダイアルズが秘密組織だと推理する。バトル警視を訊ね、『素人には強みがある』と主張する。ロニーの死亡が新聞にでないのも時間稼ぎねと指摘する。だが、警視は7ダイアルズなどという地区はもはや存在しないという。ただヒントとして、7ダイアルズのことはビル・エヴァンズレーに聞けという。ビルは7ダイアルズとは時代遅れのクラブの名前だという。バンドルは早速、今夜のパーティに出るようにビルにせがむ。クラブでボーイのアルフレッドにであう。彼は1月前まで、バンドルの屋敷で働いていた使用人であった。

二人はビルの家に帰宅する。ビルによるとジミーがコターズ(=タラ猟師、ジョージ・ロマックスのあだ名)のパーティに出席したがっており、そのパーティには空軍大臣と謎のハンガリーの伯爵夫人ラドスキー夫人、鉄鋼王のサー・オズワルド夫妻などが出席するという。ビルの家を早めに出て、ジミーの家にいくバンドル。7つの時計を思い出し気味悪がるジミー。バンドルは、いえ、あれは7つのダイアルよと看破する。

翌日、バンドルは7ダイアルズクラブのアルフレッドを詰問し、彼がロシア人のモスゴロフスキーに破格の待遇で雇われたと知る。強引に、秘密の部屋の鍵を開けさせると、そこはいかにも怪しげな会議室であった。丁度7つの席が用意されたテーブル。バンドルは物置に隠れ、鍵を閉めさせる。かすかな孔からスパイする計画だ。時が経ち、部屋のドアがあけられる。長テーブルのシートがはがされると、中央に時計の文字盤の絵が!4名の男と一人の女が文字盤のマスクを頭からすっぽりとかぶり、席に着く。女の肩にはホクロが見えた。どうやらボスであろう7時(ナンバー7)は欠席。他の一人も欠席のようだ。場を仕切っているのは、6時(ナンバー6)。最後に彼がボスからのメッセージを伝える。ワイヴァーン荘こそは最後のチャンスだ!

エイベルハルト(ドイツ人発明家)が新たな鉄鋼技術を発明したらしいとジミーが話す。バンドルはその化学式が7ダイアルズの目標だと推理する。帰宅後、ジミーは執事に自動拳銃を買うように頼む。

二人は、ワイヴァーン荘での政治資金パーティへ出席する。ビルを通して上司のコターズに頼み込んだのだ。ジミーが金持ちだといったら、よろこんで承諾されたという。ビルも密かにアシストする約束だ。そこで二人は、館のオーナーの外務省高官・コダーズ、航空大臣サー・スタンリー秘書のオルーク、ハンガリーの青年党未亡人のラドスキー伯爵夫人らと顔見知りになる。屋敷のオーナーのコターズも、鉄鋼王も夫人に魅了されてしまう。屋敷にはバトル警視もいた。書斎では鉄鋼王サー・オズワルドを中心に会議が開かれ、化学式の書かれた紙を披露する。化学式はオルークが保管することになる。

ジミーとビルは犯人が来るなら今夜だと判断し、交替で夜の番をすることにする。先に当番となったジミーはレオポルド(自動拳銃)を用意していた。深夜1時半、バンドルはこっそりとベッドを抜け出し、窓から蔦をつたって庭へ降りる。だが、そこにはバトル警視が。すごすごと二階に戻るバンドル。さらに、1時45分ごろ、車でロレインがやってくる。警視は入ってくるものはわざと見過ごすように部下に命じていた。ジミーは銃を片手に屋敷内を物色する。ロレインは屋敷の様子を伺いながら、徐々に近づく。バンドルも邸内を偵察する。一階のある部屋に入ったジミーはライトをつけ、部屋のドアから外にでる。そして再び戻り、廊下側のドアをロックし、部屋のライトを消す。ロレインがいよいよ屋敷に近づくと2時の鐘がなる。邸内では、二階の部屋のドアノブが回るのを廊下でみたバンドルが、悲鳴をあげて逃げ出す。そのとき、二階の窓が開き、庭にいたロレインの前に窓から青い包みが落ちてくる。それを持って走って逃げるロレイン。だがそこにバトル警視が現れて抱きとめる。そのとき、2発の銃声が。警視とロレインが駆けつけると、一階の部屋でジミーが右腕を撃たれて倒れていた。そばには銃が。二階の窓から降りてきた男と争い、撃たれたというジミー。オルークは眠らされて、化学式が盗まれたというポンゴ。だが、化学式はロレインの前に投げられた青い包みの中にあり無事であった。そのとき、庭からサー・オズワルドが証拠品の犯人の銃を持って現れる。卿の肩には蔦の一部が付着していた。

しかし、なぜ、ロレインが現れたのか?なぜ、サー・オズワルドは外にいたのか?警視はポンゴを優秀な男だとほめる。ジミーはポンゴが同級生で左利きだと言う。そのとき、部屋の隅の衝立の裏でラドスキー伯爵夫人が気絶しているのが見つかる。彼女を抱きかかえて、ブランデーをと叫ぶビルに対して、水で充分よとバンドルは水を伯爵夫人の顔にふりかける。(嫉妬か?)伯爵夫人を介抱するビル。夫人はジミーが争っているの衝立の裏で聞いていたのだが、途中で銃弾が近くとよぎったために驚いて気絶したのだった。ビルは夫人を部屋まで送るが、そのときドレスの左肩がめくれてあのホクロが!バンドルはきっと、偽の伯爵夫人だとバトル警視に話すが、彼は動じない。煮たようなホクロはいくらでもあるし、雑魚よりも大物を・・・とバンドルを諭す。

夜が明ける。サー・オズワルド、ジョージ、ジミーの三人に事件の経過を説明するバトル警視。昨日は落ち着かずに夜散歩にでただけだと釈明するサー・オズワルド。ジョージは犯人は外へ逃げだのではと結論を急ぐ。暖炉には犯人が捨てた手袋が残っていたが、焼けて縮れていた。ビルはロレインに一緒に犯人を捕まえようという。

『7時』が犯人だと推理するバンドル。警視は犯人は蔦を上って屋敷に戻ったはずだと主張する。なぜなら、外は部下が見張っていたからだ。庭でジョージ・コダーズに求愛されるバンドル。一方、オズワルド夫人はジミーを姪のヴェラの婿にどうかと思っているようだ。週末のパーティに誘われる。家に戻ったジミーは、執事のスティーブンスに合鍵屋を探してほしいと頼む。執事はかわりに、知り合いの『忍足のピート』に仕事を頼むと返事する。

オズワルド夫妻はジミーを招き、姪のヴェラを交えてトランプをする。右手を怪我したジミーは左手でプレイする。両手利きの話となり、サー・オズワルドは訓練により、両手で字が書けるという。深夜、ジミーは邸内をうろつくが、ポンゴは彼を怪しむ。ジミーは腹が減って、ビスケットを探しに降りてきただけだ言い訳する。ポンゴが検査すると確かにビスケットのポットは空だった。ジミーは事前にデスクの引き出しに入れ替えておいたのだった。

作戦会議でサー・オズワルドこそが『7時』だと疑うバンドル。ロレインにゴルフを教えるケイタラム卿。外務省高官のジョージ・ロマックス(コダーズ)が訪れ、娘のバンドルを嫁にくれというが、それはやめておけ、後悔するぞと平然と言う。だが、ジョージは彼女の頭脳があれば私は首相になれるとのぼせあがる。これには流石のケイタラム卿もあきれてしまう。バンドルに会いに来たビルも冗談じゃないとあきれ返る。執事のトレッドウエルが外にいたバンドルを呼びに来る。コダーズが会いに来たと用件を伝える。

ビルはバンドルに会えず、心配事を二つ抱えてジミーの家を訪れる。7ダイアルズの件で手紙が来たというのだ。ロニーの遺言執行人からだ。彼の死後2週間後に封書を遅れと遺言していたのだ。その中身は・・・?

ロニーは国家機密を売って稼いでいる男を知っていた。ジェリーはその男の名前を知っていたがロニーに名前は教えなかった。だが、ロニーはその男の正体を見破ったために殺されようだ。ジェリーが死んだ時、時計を並べたのはロニーであり、それで各自の反応を確かめようとしたのだった

話を聞いたジミーはバンドルに電話をして、7ダイアルズの使用人のアルフレッドを追い出すよう指示する。彼の計画で『7時』に不意打ちを食らわすというのだ。バンドルは金を渡してアルフレッドを追い出す。バンドル、ロレイン、ジミーの三人は7ダイアルズ・クラブの中に入る。例の秘密の部屋に入り、今度はジミーが物置に隠れる。

ロレインが外にビルを呼びに行くと、車で待っていたビルが気を失っていた。警察に見つかるとまずいので、彼を部屋の中に運ぶ。医者を呼んでくるといってジミーは部屋を出て行く。念のためをといって拳銃も置いていく。ビルを起こそうと気付け薬の入ったロレインのバッグを秘密の部屋に取りにいたバンドルは後ろから殴られて気を失う。バンドルが死んだと思ったビルは、抱きかかえて愛の告白を。実は、ビルはジミーの出した酒を飲んだふりしただけだったのだ。婚約した後、ビルはバンドルにカラクリを話す。だが、足音が聞こえたので空手チョップをバンドルの背中に浴びせて気絶させる。そして自分も寝ている振りをする。ジミーがロレインと入ってくる。二人は共犯だったのだ。しかもデキていた!二人は、ビルとバンドルを物置にしまう。後は、この家を監視して7ダイアルズを始末する計画だ。

そのとき、秘密の扉が全て開き、5名のダイアルズが登場する。今度はボスの『7時』も登場だ。『7時に』銃をつきつけるジミー。『7時』はあわてずに、好奇心を満たしてやろうと言う。ジミーは得意げに自慢話をする。全員を一度には撃てまいとダイアルズのメンバーが迫ってくると、卑怯にもジミーは相棒のロレインを人質にとる。しかし、そのとき物置からビルが飛び出して、ジミーを取り押さえる。背広の部下たちが登場し、ジミーとロレインを逮捕する。

その後、7時はバンドルに同士となり、あいている2時の席を用意するという提案をされる。誤解しているバンドルを説得するために皆は覆面を脱いで正体を明かす。6時はモスゴロフスキー、5時はハンガリーのアンドラス伯爵、4時はアメリカ人のジャーナリスト、ハワード、3時はなんとお人よしのビル! 空席の2時は故ロニー、1時は故ジェリー、今は後任として偽のラドスキー伯爵夫人、実はロニーの従姉で女優!のミス・バーバラ・セントモア。そしてボスの7時の正体は?!ボスの正体を知っているのは6時だけだった。素人集団の7ダイアルズ組織をつくったのは、実は死んだジェリーのアイデアだった。

ロレーンは半兄であるジェリーを裏切っていたのだ。そして、そんな女に恋をして、真実を打ち明けたロニーも殺されてしまったのだった。

・・・犯罪の影に女あり(※賢い皆さんは、7時の正体がわかったはず)


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ミス・マープルⅡ第三話~動く指 [ミステリ]

原題 The Moving Finger

主人公 ジェリー・バートン 自殺未遂の元軍人。陰気な性格。

ジョアナ・バートン      ジェリーの妹。兄のつきそい。赤毛に染めたおしゃれな美人。

パトリッジさん         バートン兄妹の借家の老メイド。  

シミントン弁護士(ディック)      夫人との間に二人の息子がいる。

シミントン夫人(モナ)   おしゃべりで毒舌。第二の被害者。神経症で治療を受けていた。

ミーガン・ハンター  シミントン夫人の連れ娘。19歳くらい。美人だが、文字通り天衣無縫ないでたちで、だらしくなくて不細工でみっともないと思われている。父親は服役中と噂される。

パイ氏         ホモ男?それなりの家柄(修道院長の末裔)。教会のオルガニスト。

カルスロップ牧師(ケーレブ)   ラテン語が得意。教会については博識。

牧師夫人(モード)   洞察力に卓越している。マープルの友人。

エルシー・ホーランド  シミントン家の家庭教師。完璧な美の女神。

アグネス         シミントン弁護士家のメイド。第三の被害者。

ミス・ギンチ        シミントン弁護士事務所の事務員。40歳のオールドミス。

オーエン・グリフィス医師   ジョアナに惹かれドギマギする。

ミス・グリフィス(エメ)   グリフィス医師の妹。

ローズ、フロレンス   テレビでは登場せず?

エミリー・バートン  バートン兄妹の借家の家主。 苗字が同じだが他人。実際は、綴りが違う?(BrtonとBrton)

ナッシュ警視    地元の捜査責任者。

グレイヴス警部  匿名の手紙とその書き手を探索するのが得意。

宛名がタイプされ、文面は印刷物の切り抜きである匿名の中傷レターがあふれる田舎村リムストック。最初の犠牲者はヘラクレス・アップルトン大佐。不倫の抽象に耐えかね自殺?する。

ジェリーは自殺願望のある元軍人。バイク自殺に失敗し(原作では飛行機事故)、怪我する。4ケ月後、医師の勧めで妹ジョアナに付き添われリムストックへ静養にやってくる。街で見かけた美人のエルシー・ホーランドに惹かれるが、奔放な少女ミーガンにも好意を抱く。

バートン兄妹にも早速、手紙が届く。

THAT FANCY TART IS NOT our SISTER SHE’S A IRTY ORE 

その素敵なアバズレはお前の妹ではない、娼婦だ!)思わず、笑い出すジョアナ。 グリフィス医師は北にいたときも、にたような中傷の手紙による事件があったという。

シミントン弁護士夫妻のパーティで、夫人はあらぬ噂話を吹聴しまくる。翌日、中傷の手紙(息子は旦那の子供じゃないだろう?この毒舌女)をもらったシミントン夫人は青酸カリで自殺?する。『もう無理(I can’t go on)』というメモの切り取りを残して・・・。検視審問は自殺と判定。傷心のミーガンをバートン兄妹はしばらく家で預かることにする。

エメ(グリフィス医師の妹)が言うには、北にいたころもシミントン弁護士はよく来ていたという。彼はプライドが高く嫉妬深いところもあるという。バートン兄妹のもとに、第二の手紙が。警察では、古い書物からの切り抜きであると鑑定される。また宛名のタイプは婦人会館に寄贈されたタイプだと判明する。ミーガンは家に戻っていく。

メイドが休日の丁度、一週間前に事件が起こったことに気づきイヤな予感がするジェリー。案の定、事件の秘密に感づいた?と思われるメイドのアグネスは殴られた上に串で首を刺殺される。警部は夫人自殺の原因となった手紙は直接ポストに投函されたものだと話す。

家庭教師のエルシーは、手紙は奥様が自分でとって二階に上がったとジェリーに話す。また、エルシーに中傷の手紙をもらったかと聞くと、絶対にもらっていないという

アグネスの検視審問は正体不明者による殺人とあっさりかたづけられる。葬式では、エルシーがすっかり弁護士夫人きどりねと陰口を叩かれる。ミーガンに家に帰るように勧めたのはグリフィス医師の妹エメだった。シミントン弁護士とエルシーの仲が怪しいとほのめかしたのだ。

葬式の後、ジェリーは自宅で古い本のページが切り取られていることを発見する。まさか犯人は大家のバートン夫人なのか?夫人の自殺だが、自殺ならなぜ睡眠薬でなくて青酸カリにしたのか不思議に思うジェリー。またグリフィス医師も家にきて本を読んでいたことから容疑者の一人ではないかと思う。警察は犯人は、村の女性だとめぼしをつける。

こんな国のために戦ったとのか!・・・と気落ちする気持ちをマープルに話すジェリー。ジェリーはマープルにエルシーの他には大家のバートン夫人が手紙を受け取っていないことと、自宅に届いた手紙の宛名のバートンのの上に打ち直されていることを話す。

パーティから抜け出し、ジェリーはエルシーとキスをするが、迷っている気持ちを感づかれてしまう。パーティの席で、パイ氏は故アップルトン大佐と禁じられた恋の相手だったと告白する。ジョアナはお気に入りのミーガンに化粧を施し、美しく仕上げる。パーティから飛び出したミーガンを追っていったジェリーは、闇の中で女性が夫人会館に入っていくのを目撃する。警察はその女がエメであることを目撃していた。また、本から切り取られたページもエメの自宅で発見される。

翌日、エルシーにも中傷の手紙が届く。警察はエメを逮捕する。ジェリーはミーガンに夫人会館に入ったのか?と問いただし、二人は、喧嘩別れする。その後、意を決したマープルはミーガンにある言葉をささやく。

(感想) 

映像的には、冒頭で登場する二人の赤い車と赤いポストがアクセントになっている。女優さんたちも美人ぞろいなのでこのシリーズ(グラナダ版)は好きだ。画面全体がいつも明るくて、さりげない布石の映像がある点も優れている。この話はまだBBC(ヒクソン版)では見たことがなかったが、なかなかに味のあるドラマであった。原作は、主人公ジェリーの一人称で書かれてた独特の作品である、アガサ自身もかなりのお気に入りだという。原作ではジェリーがミーガンにドレスを買ってあげるために、わざわざロンドンへ彼女を連れて行くのだが、そのシーンはドラマではカットされている。また、原作では、兄妹ともに結婚して村に住み着きロンドンへは帰らなかったとあります。めでたし、めでたし。[わーい(嬉しい顔)]

じゃあ、これで・・・って分かれる時の挨拶にも Good morning と言うですなぁ~。


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ミス・マープル2~第二話親指のうずき [ミステリ]

原題はBy the Pricking of my Thumbs

ヒクソン物では見たことない話だったが、面白かったです。ヒクソン物と比べてみたいと思いましたが今日はレンタル店へ行きませんでした。でも、今、検索したらこの作品、実はマープル物でなくて同じアガサが原作の『おしどり探偵トミーとタペンス』の話に無理やりマープルを登場させたんですって。

どうりで、ヒクソン版マープルで見たことないはず。

原題はマクベスのセリフから来ている。日本語題名だと分からないですが、親指が複数形になっているから、両手の親指がうづくってことですね。

長年、近親相姦がつづいた古い村が舞台で、ヘンデルとグレーテルのお菓子の家と魔女がモチーフになっており、とても面白い作品でした。日本でいえば、横溝正史的なドラマでした。実は、あるサイトによると、原作はさらにぶっとんでいる事件で、マープル登場という脚本改変がかわいくなるほどの猟奇的事件なのかもしれません。・・・原作読みたいですね。


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スリーピング・マーダー~マープル最後の事件 [ミステリ]

昨日の日曜日からグラナダ版のミス・マープル2がまた始まった。NHKの放送では見逃してしまったのでありがたい。ただ、草笛光子の吹き替えが全く合っていないのは相変わらず。明らかに英語の音声とは違うし、独特のキャラも出ていない。英語音声でずっと聞きたいところだが、字幕がないんで簡単な会話以外は聞き取れないないから、結局、日本語録画。

さて、スリーピング・マーダーはヒクソン版で見たことあるが、どうも、話の内容が大分違ったように思う。このグラナダ版(ジェラルディン・マクイーワン主演)は大分、脚本をいじっている傾向があるから、完全に違う話ではないだろうか?

確か、本当はヒロインが夫と家を買うのだが、どうもこの家に住んでいた記憶がある・・・というところから始まるという筋書きだった。実は、その家は本当に幼いときの彼女の実家であり、そこで娘は母が誰かに首を絞められて殺されたところを目撃していたという封印された記憶があるのだった。

グラナダ版では、登場人物の名前・土地(イングランドのディルマス)は同じであったが、ヒロイン(グエンダ)は結婚していなし、話もインドでの宝石窃盗と関係していたりと、原作とはまるで違ったような気がする。また母のヘレンは芸能人(歌手)という設定だった。

でも、最後に大どんでん返しがあり、その点では原作よりも面白かった。

この作品、マープル最後の事件(サブ・タイトル)であり、クリステイの最終作品(遺作)とのこと。親族のために、予め執筆しておいたという作品だそうです(書いたのは1943年で、死後に出版する契約となっていた)。また、現実の夫婦生活は不遇だった彼女の想いがこめられた作品だという話もあるようです。

さて、あるサイトの分析によると、この事件がおきたのは1944年。マープルは1895年生まれなので49歳ということになります。となると、マープルはオバサンで、ジョーン・ヒクソンが演じる年老いたお婆ちゃんではないということになりますね。もっとも、ジェラルデイン・マクイーワンでもかなりの年配に見えますが。そんなんでいいのでしょうか?[がく~(落胆した顔)]ただ、実際には、作品中で時代設定は総じて1950年代になっているらしいですから、60歳前後のババアでもいいのでしょうか?

なお、タイトル(眠れる殺人)とは、マープルが『真相を暴かずに、そっとしておいたままのことがいいこともある』というセリフからきているようです。意味深な言葉ですね。


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ポアロ新作 [ミステリ]

大分前に録画しておいたポアロ新作をようやく見ました。

とてもよかったですねぇ~。

一番よかったのが、『鳩の中の猫』。女学校を舞台に元ナチかなんかのスパイが暗躍する。またアラビア系の王女に化けた女も登場しておもしろかった。ナンシー・ドリューみたいな女学生も登場してかわいかったですね。

また、『第三の女』もよかったし、『マギンチー夫人は死んだ』も楽しめました。ただ、『死との約束』はイマイチだったかな。でも、話の筋書きとしては一番よいかもしれない。


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ゼロ時間の謎 [ミステリ]

ゼロ時間の謎(L’huere Zero 2007年フランス) 

2月19日の土曜放送予定(AXNミステリch)。以前記事にした、アガサ・クリスティの名作『ゼロ時間へ(Towards Zero)』のフランス映画版。フランス語の題名だと『0時』という意味で、原題の0時間へ・・・という意味にならないと思うのだが・・・。

ただし、ポアロもマープルも出ない作品です。(念のため[わーい(嬉しい顔)]

フランス映画ということで、登場人物の名前も場所もフランス風になっている。

もっとも、原作本を買って記事を書いたのですが、もう犯人を忘れてしまっております・・・。[ふらふら]

女優さんは、カトリーヌ・ドヌーヴの娘だそうです。⇒公式ホームページ


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魔術の殺人2 [ミステリ]

ミス・マープルものの『魔術の殺人』。前回は5年も前の記事になります。

前回は映画ではなかったかと思いますが、今回はおなじみのドラマ(ヒクソンおばあちゃん主演のもの)。ただ、今回のドラマ版のほうは、内容をかなりはしょっていたよう印象で、映画とくらべると底が浅かったように感じます。題名(邦題)の『魔術の殺人』もスラック警部が手品セットをもっていただけというお粗末な設定でした。因みに原題は

They do it 、with  mirrors 

映画では、魔術の意味をちゃんと説明してたように記憶しているのですが・・・。

それとドラマでは、都合上か?いつもスラック警部がでてきますが、原作の刑事は別の人なのかもしれません。

とにかくこの話、登場人物が超~複雑。マープルが若い時に、親しく付き合った妹分的存在の姉妹ルースとキャリー・ルイーズ(キャロライン)。妹のキャリーは金持ちの爺さんと結婚して玉の輿。しかも、夫が死んだので30台前半で未亡人となった。その後、2度結婚しており今の亭主は3人目。何事にもの楽天的でちょっと浮世離れした性格。姉のルースはそんな妹の危険を感じてマープルに調査を依頼する。

キャリーの家族構成だが、最初の夫の息子であるクリスチャン。よって義理の息子だが、年はキャリーより上。現在の当主である。彼が最初の被害者。

ルイス・セロコールド 今のキャリーの夫。理想家で、犯罪少年の更生施設を館内で運営している。

ミルドレッド キャリーの娘。牧師(個人)かなんかと結婚した。あまり美人でない?ジーナの伯母(叔母?)にあたる。

ジーナ キャリーの孫。母(故人)は貧乏伯爵と結婚した。今は、アメリカ人の農夫である夫ウォルターとイギリスに帰省している。二人はジーナが金持ちだと知らずに結婚した。ウォルターは電気関係を修理できたりする唯一の存在。

アレックスとスティーブン キャリーと二番目の夫(故人)の間の子供。二人とも?ジーナに気がある。

ドクター 更正施設の顧問。精神分析などをする。

エドガー 更正施設の生徒。ちょっと頭がおかしく、自分をチャーチルの子供だとのたまう。


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三首塔 [ミステリ]

金田一つづきで、昨日はドラマ版『三首塔』(第一話~四話)を一気に見ました。

てっきり、獄門島と同じで、三首島だと思っていましたが、島でなく塔のほうでした。

筋書きは、『犬神家の一族』にそっくりで、横溝先生、それはないでしょうって感じ。ヒロインの宮本音禰(おとね)が、突然、見ず知らずの親族(アメリカ在住の曽祖父の弟)から100億円の遺産相続を受けることなる。

だが、その条件は『犬神家』と同じで、これまた見ず知らずの高頭俊作(たかとお・しゅんさく)という青年と結婚するということ。だが、遺言には第二条項があり、音禰が俊作と結婚しない場合には、10人ほどの親族で等分することに。つまり、死人がでればでるほど、一人当たりの取り分は多くなる。

ということで、お決まりの殺人が次々に起こっていく。推理ものというより、ヒロインをめぐるサスペンスものといっていいだろう。

でも、見ていてとても面白かったです。原作はもっと、おもしろそうです。


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