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社会の闇~ミレミアム三部作 [歴史]

親ナチ公安の暗部という二つの社会の闇を描いたミレミアム三部作。

新ナチ(ネオナチ)は、現代の親ナチ思想でユダヤ人や外国からの移住者を腐った豚と称する差別主義。作者のステイーグ・ラーソンが言うように、こういった差別主義者は酒によった不良少年たちではなくて、ごく普通の青年が親ナチになっていく・・・とうのが恐ろしいところである。つまり、こういった差別主義は社会が生み出していくものなのだろう。特別な背景が必要なわけではない・・・とラーソンは語っています。

日本には差別なんてない・・・と一般的には思われている。あったとしても、それは江戸時代までで、その起源はせいぜい鎌倉時代くらいだろう・・・という感じになっているといわれる。だが、そうではないらしい。丁度、古田先生の講演記録を読んでいて、興味深い話を見つけた。

天皇陵といわれる古墳の周りには差別部落が多いという。これは、被征服民たちが墓守として配置された名残である。韓ドラでも、高句驪のチュモン王が楽浪王国を滅ぼしたあと、彼らを墓守にしたという場面がありました。(チャミョンゴ)

古事記でも、弟の山彦が兄の海彦をやっつけた後、海彦の子孫は皇室に使える=召使になったいう起源が語られています。こういった被征服民たちが奴隷化していくというのは、世界中にある話のようです。

面白いことに、民俗学者として有名な柳田國男は、このような民間伝承(艶笑譚など)をことごとく排除した。まあ。これは時代の制約ということもあったので仕方ないだろう。(当時の大逆事件。妻の父が裁判官ということもあって、若いときはバリバリの社会主義的農本主義を唱えていていた勢いは姿を消して、国家にとって都合の良い民俗学を作り上げた。)つまり、日本書紀の思想に反するような資料・伝承はことごとく排除していった。まあ、だから勲章を貰えた。良心のある学者だったら、死刑になっていたでしょう。この頃は、室町時代の南北朝を言っただけで、国会議員の首が飛ぶ時代だったといいます。(つまり、北朝なんて存在しない!・・・という立場)

差別民というと本場はヨーロッパのようだ。ジプシーをロマとも言うようだが、このロマをフランスは国外へ追放したという。明らかに人権宣言の趣旨に反している!・・・ということなのだが、それ以前にEUの規約に反しているのに、各国も表立って反対はしなかったという。アメリカも独立宣言の精神とは名ばかりで、黒人奴隷もインデイアンも差別されている。

これは意外なことだったが、日本の東北にはほとんど差別部落がないそうです。(ただし、福島県には、例外的に外部から連れてこられた部落があるそうです)。私も新潟市の近くの出身ですが、差別部落は聞いたことがありません。まあ、地域の中で多少の差別部落はあるようですが。山形にいたっては、まずないそうです。やはり、同和問題の本家は近畿=天皇陵の周辺のようですね。

ドラゴンタトゥーの女の作者スティグ・ラーソンは、こういった社会に潜む、差別と腐敗をなくそうと、その生涯を賭けて戦った勇者だったと思いますね。


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