狗耶国～キム・スロ

鉄の王キム・スロの舞台は、伽耶（加羅）諸国の中の一つであろう狗耶国（くやこく）。だが、ＨＰではこの国に関する説明がないのでいまいち分からない。

ドラマの舞台は１世紀はじめごろだろうが、参考までに３世紀にできた三国志の記述では、朝鮮半島南部に倭国の最北端の国である狗耶韓国（くやかんこく）があると記載されている。また倭人伝の一つ前の弁辰伝にも弁辰１２ケ国のなかにも狗耶国の名前が見えるので、おそらくこちらの方が正解だろう。新羅の元になったといわれる辰韓１２ケ国と弁辰１２ケ国はほぼ同じような民族だったという。両者は互いに入り混じって暮らしているという有様だったので、スロやアヒョ姫（斯盧国・・・後の新羅の姫）が同時に登場するのも納得。

国名の加羅・駕洛は民族名に由来しているそうで、それを避ける時は、スロ王の名前に因んだ金官（加羅・伽耶）という言い方をするそうだ。伽耶諸国の盟主的存在であったスロの国を特に金官加羅（伽耶）と言い表していますね。金官伽耶は５３２年に滅んだので、その後は高霊伽耶＝大伽耶が盟主的存在になったようです。任那というのは、盟主国を意味するそうです。ただ、日本書紀では、伽耶諸国全体を指して任那と使うことが多いようです。