鉄の王キム・スロ(金首露) [韓国ドラマ]
夕べは第13話。今まで見ていなかったので、まるで内容がわかりませんでした。
主役の首露王(伝説の伽耶・初代王)が奴隷になっており、伽耶部族も9つの部族に分かれていた。つまり、大祚榮(テジョヨン)と朱蒙(チュモン)を足して2で割ったようなドラマ。ドラマ(日本語吹き替え)では、スロ、スロと呼んでいたけど、スロはもちろん本名でない。日本版Wikipediaには記載すらされていないけど、私の持っている本にはネヂル・チョンギ(悩窒・青裔)とあります。しかし、伝説の人物なのになんで本名があるんだろう?
伽耶諸国はいろいろあるのだが、スロの建てた国は特に後代、金官加羅と呼ばれている。実は、このことが日本の歴史に重大な意味を持つのだが・・・。(詳しくは次号で)
伝説の伽耶(加羅、駕洛)は、善徳女王にでてくるキム・ユシンの父方の血統。後に新羅に滅ぼされて従属することになった。ユシンは大伽耶(テガヤ)最後の王の孫かひ孫といわれていますね。もっとも、最後は大将軍ユシンが三韓を統一して実質的な王になったから、先祖の仇を討ったともいえるけどね。晩年には、年下のチュンチュ(金春秋=新羅武王)の娘を妻にしたくらいの権勢をほこった。逆にチュンチュはユシンの次妹を妻にしている。ユシンとチュンチュの蹴鞠の逸話は、日本書紀の中大兄皇子と中臣鎌足の逸話に投影されているほどだ。
さて、学校の歴史ではほとんど習わない伽耶諸国とは、実は倭のことなのだ。古来、倭とは中国中部の西岸あたりにいたのだが、漢帝国などにおされて徐々に山東半島~遼東半島~朝鮮半島~対馬・九州北岸と移動していった。一般的には、伽耶は新羅と百済にはさまれた朝鮮半島南部地域と考えられてる。基本的に
倭・伽耶 VS 新羅
という図式が長年続いたことは間違いない。倭と新羅が戦争するこはあっても、倭と伽耶が戦争したことは一度もないんだよね。後に百済遺民が日本の支配者層になるから、日本書紀もほとんどが伽耶~百済の歴史書を投影している。
私は「鉄の王」を観ていませんが、妻は観ていて面白いと言っていますね。
by たいちさん (2011-01-14 21:25)
昼間の再放送を頭から見たら、おもしろかったですね。
伽耶は鉄の貿易で栄えたので、本当に『鉄の王』ってことだそうです。
by 降龍十八掌 (2011-01-14 22:11)