ダベンハイム氏失踪事件 [ミステリ]
チャンネル銀河で再放送中。
ポアロ第14話。(第二シーズン第4話)
初期のシリーズは短編集からの映像化のようだ。原作『ポアロ登場』(14編収録)は1924年発表作。実質的には三作目。(長編スタイルズ荘~、ゴルフ場~の次で、アクロイド~の前)
クリスティー百科事典によると、この短編集では後期に作られた長編群にくらべて、外国人ポアロの『一見、鼻持ちならない性格』がよく出ているという。だいたい作者のアガサ自身がポアロをあまり好きでなかった・・・とのこと。
さて、物語は銀行頭取のダベンハイム氏が、待ち人(ロウエン氏・・・債権者?)が来る前に外出し、行方不明になるという話。
すぐにこれは狂言くさいと思いつきますね。中盤にスリ(ビリー・ケレット)が登場し、ジャップ警部のサイフを盗もうとする。しかも彼はダベンハイムの指輪を持っているんではねぇ~。なんかこれはホームズの『唇のねじれた顔』(1891年発表作)を思い出しました。つまり、このスリはダベンハイムと同一人物では?・・・と私の灰色の脳細胞が囁きました。服が沼(湖)から発見されうというのもソックリではないですか。
しかも失踪後、邸宅の金庫が破壊され中身が奪われる。これは自分自身で盗んだのではないか?ダベンハイムは資金繰りに行き詰っていたという。
ヒントはダベンハイムはドイツ(⇒ヨハネスブルグは南アフリカでした)に3ヶ月出張し、それ以後夫妻は寝室を別にしていた・・・ということ。
コメント 0