女人天下~もうひとつのチャングム [韓国ドラマ]
女人天下というタイトルからですと、大奥みたいなものか、陰湿な悪女ものだと思い、見ていませんでしたが、録画を見たら面白い!一気に見てしまいました。
雑誌の説明をみると、ちょうどチャングムの王様=中宗のときの話です。チャングムでも、序盤で王様の最初の王妃一族が陰謀にはまったりしていましたが、その実情がよくわかるドラマです。
チャングムに世子を毒殺してほしいと頼んだ、あの皇后さま=文定王后も主役として登場します。そして、あの憎たらしかったわからずやの皇太后=大妃(テビ)も登場。ただ、あのタヌキみたいだった皇太后でなくて、佐久間良子みたいな皇太后ですが・・・。一方、皇后さまはこちらも、小山明子みたいな女優さんです。
チャングムでもチラリと触れられましたが、皇后さまは朝廷において有力な親族のいない人なんですね。ただ、生まれつき頭がよくて、美しい。それで、三番目の皇后に推されたのです。互いに牽制しあう功臣たちの勢力のバランスの上にたつ弱い立場の皇后なんです。功臣たちは、それぞれ一族の娘を側室として宮中に上げているので、8人は側室がおり、王子や王女もけっこういます。
王様の最初の奥さんは、クーデター(反正というらしい)により中宗が即位したときに、むりやり廃位されてしまい、廃妃となります。ただ、実家に帰されるという形なので生きています。王様も権力がなく、泣く泣く臣下たちの意向に沿って分かれたのですね。二番目の皇后さまは、王子を産んですぐに死んでしまいます。(もしかしたら暗殺かも?)ですから、文定王妃は当初、この王子=元子を正式な世子(太子)にすべく尽力していきます。ただ、やがて力をつけた皇后は、自分の王子を産み、世子にしようとしていくのですね。
とにかくこの女人天下、チャングムの時代の政治史がよくわかるドラマで、とても楽しめます。なお、本当の主役は文定王后の知恵袋として活躍した悪女・鄭蘭貞(チョン・ランジョン)です。
クーデターから10数年後、チョ・ガンジョ(趙光祖)を師・友として王様は、道学政治を目指します。チョガンジョを崇拝する儒学者・書生たちは士林派と呼ばれます。チャングムの旦那さんのミンジョンホもこの一派という設定でしょう。ただ、チョ・ガンジョは急進改革者であり、頑固一徹者だったために失脚してしまいます。愚鈍な王の中宗は、結局、功臣たち(勲旧派)を切れずに終わったんですね。チャングムは、そんな時代のお話なんですね。
1510年前後の物語なんですね。女性(皇后)の側面からの切り口は面白そうですね。
by たいちさん (2010-02-25 16:24)
たいちさん、ありがとうございます。
おもしろいのですが、話がなかなか進まないのが難点です。
by 降龍十八掌 (2010-02-26 23:57)