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鬼蟻村マジック [推理小説]

鬼蟻村マジック(原書房 2008年7月) 

二階堂黎人のもうひとつのシリーズ、水野サトル(紗杜瑠)シリーズ

今まで読んだことなかったのですが、知らないうちに読んじゃってました。(笑)

先週読んで、簡単にトリックも筋書きも判ってしまったので、肝心の探偵役が誰なのかほとんど記憶になかった。今日、改めて登場人物ページを開いたら、水野サトルとあった。

ああ、これが水野サトルかぁ~!って感じです。先週読んだときには、まだ水野サトルシリーズの存在自体を知らなかったので、シリーズ外の単発ものだと思いこんでいたんですね。

だいたい、作中でも主人公の探偵役の素性を詳しく説明した部分がなかったので、完全に意識の外でした。(蘭子シリーズでは、毎巻ちゃんと説明部分がでてきますけどね)

探偵役のサトルは、旅行会社の若手社員。おいしんぼの山岡さんみたいな、超いいかげん社員。ある日、1年先輩の女性社員から由緒ある実家へ、偽装婚約者としてきて欲しいと頼まれて出かけていく。その、代償はなんと、リカちゃん人形。

しかし、そのいなかの鬼蟻村で、謎の殺人事件に巻き込まれていく。

二階堂黎人の作風

この作者は、よほど江戸川乱歩に思い入れがあるらしく、純粋な推理ものではあるのだが、それと同時に怪物・霊魂ものでもある。よって、事件も昭和40年代という設定がほとんどだ。(蘭子シリーズ、水野シリーズ)今回の作品(鬼蟻村)は、計算すると平成8年あたりの設定。よってワープロソフトが出てくる。しかし、事件の発端は大正・昭和がもとになっている。つまり、横溝正史や江戸川乱歩的な怪物や因縁めいた事件が起きる可能性があるギリギリの年代が昭和40年代までということらしい。(誰かが分析していた。)

大長編の「人狼城」においても、本当の犯人はアルトラルという霊魂(死体から死体へ乗り移る)みたいなものだし、魔王ラビリンスも日本軍が開発した生物兵器だというから恐れ入る。
使い古しの筋書き
今回の鬼蟻も、祖父が息子の嫁を犯して孫を作ったという話。おいおい、先日読んだ悪霊の館(蘭子シリーズ)も同じ手を使っていたぞ。別に、その程度のことなら公然の秘密ってやつで犯罪の動機にはならんと思うけどね。実際、昔の天皇かなんかで、赤ちゃんに対して、伯父御と呼んでいた人もいるくらいだからね。また、聖徳太子のころなんて、おじ・おばとおい・めいの結婚もけっこうあったことになっている。(もっとも、これは記紀に書かれているだけであって本当ではない可能性が高いんだけど)
だから、てっきり、おじ・おばとの結婚は4親等でイトコ同士の結婚同様、合法だと思っていたけど、違うんですね。(おじ・おばは3親等)

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たいちさん

推理小説は、読み始めると、一気に読んでしまいますよね。
by たいちさん (2009-07-06 14:06) 

降龍十八掌

そうですかぁ。
この作者の場合、やたらページ数が多いので、ほとんど飛ばし読みです。
アホらしいので、私は、途中で、後ろうの方から読むことも多いです。
by 降龍十八掌 (2009-07-06 16:50) 

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