チャート式について [理系学問]
数学の参考書といえば、チャート式が一番有名でしょうか?
創始者は星野華水先生という人らしい(1934年ごろというので昭和19年ごろか)
その後橋本純次先生が引き継いだので、我々の世代が知っているのはこの方のチャート(B6版)である。(なお、現在のA5版のチャートはチャート式編集部?とかいうのが著者のようだ)
で、チャート式のポリシーが『はしがき』(数Ⅲより)に書かれているので改めて紹介したい。
内容の重点、急所がどこのにあるか、問題の解放をいかにして思いつくか
を海図(チャート)のように、端的にわかりやすく指示して、数学のコツが、自然にのみこめるようにする
のが当初からのチャート式の精神・・・ということらしいのだが
より詳しくは数Ⅰの『緒言』にある。
CHRATとは何?
問題海の全面をことごとく一眸(いちぼう)の中に収め、もっともやすらかな航路を示し、あわせて乗り上げやすき暗礁や浅瀬を一目瞭然たらしめる海図(元祖チャート式代数学巻頭言より)
とある。つまり数学の問題を解くことは大海を航海するようなものだから、見渡す限り何の目印もない大海原だ。よって問題の解答も定理や公式の海のかなたに没していて見えない。だから航路を発見し、羅針盤の針をどこへ向けるのかを決めるには、根底となる定理・公式の知識はもちろん、問題の条件に応じてその知識を操るすべを習得しなけらばならない。・・・と説いている。
で、具体的には
①根底の事項をはっきとつかんでおく(公式・定理など)
ということで、これを赤い枠で囲み、『諸君の頭に一目で刻みつくようにしてある』とのたまうのだが・・・
例えば
a=a'd, b=b'd とすると a',b'は互いに素 m=ab'=a'b=a'b'd ab=md
って感じです。(実際は周りを赤線の枠で囲まれているのですが)
つづいて、待ってました!のチャート
②チャートによって、根底事項を問題上に生かす
これが学習の第二段の心構え・・・だそうです。例えば
三角形の辺と角の関係には①辺でいくか②角でいくか(チャート63)
って感じです。
なんだかありがたいような、味気ないような。結局、ついていけずに(そんなに数学が得意でない普通の高校生)挫折した人間がいうのもナンですが、だからナンなの?って感じでした。
でも、これをやり通した(特に赤チャートの場合)人のレベルだと、結構いい参考書なんでしょうかね?
最後に問題解法の大道を紹介します。
こうやれば必ずとけるという百発百中の方法はない。とにかくたくさん問題をとくことだ。(確かに将棋でもそれしかない)
だが、最近は人間の物の考え方の研究がされ、問題解法の考え方もいくらか具体化してきているのである。
①進路決定 ⇒ 題意の理解
どこから出発してどこへ行くのか。出発と目的の港を決める。
②指針 ⇒ 問題解法の方針
出発する港と目的の港の間に、船の通る道を見つける。このとき、海図(チャート)がものをいう。目的の港に近づいても、なかなか入港が難しい時には、水先案内人の船に案内してもらう。
③出航 ⇒ 答案
定めた進路にしたがって船(計算)を進める。つまり、速く正確に計算しろってこと。
④検討 ⇒ 答案の検討
要するに確かめ算数や、カン違い、条件のチェックなど
うーん、ボクには海図がモノを言ってくれなかったなぁ・・・
水先案内人も登場してくれなかったなぁ・・・
これって私だけ???
将棋の本で勉強するのと同じで、独学だとほとんどの人間が最初の10ページぐらいで挫折するのではないでしょうか?
だいたい、主題(いわゆる例題)が数Ⅰの場合、325題。練習問題(赤チャートでは試練!という)が720題。いくらなんでも多すぎる!!
もう少し、エッセンスを絞れないものでしょうか?
これを1年でやり終えるのは不可能です。
結局、数学の参考書づくりにこそチャートが必要ではないのか?
数学のチャート式!懐かしいです。「チャート」という意味は考えた事もありませんでした。
今日、知って頷いています。
でも、あの本厚すぎて重かった気がします。本当に、もっとエッセンスを絞ってほしかったです。
by sunflower_himawari (2006-01-13 17:58)
ひまわりさん、こんばんは。
昔は背表紙が緑色の緑チャートもあったのですが、今はないようですね。
あのころは緑のやつを青チャートと呼んでいたような気がします。
確かに昔のチャートはイラストもほとんどなく、あっても本当にショボイものでしたね。
出口の国語でがんばってください!
by 降龍十八章 (2006-01-13 18:17)