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水戸藩について [歴史]

新撰組副長助勤たくいたさんの『二条城』の記事をよんでいたら水戸藩がでてきたので、井沢元彦の『学説の日本史』(週刊ポスト連載)を思い出した。

趣旨

なぜ水戸藩は天下の副将軍なのか?

なぜ、家康は御三家を創設したのか?

尾張藩、紀州藩が血統のスペアなのはわかる。(もっとも一つでもいいはずだという意見もあるかもしれないが。まあ、たまたま息子が3人生き残っていたのかな?)

では水戸藩はなぜ、黄門様みたいに江戸に常駐したのか?(天下の副将軍というのが正式に認知されていたかどうかは忘れたけど。)

また、水戸藩では水戸学という皇室を敬う?学問が研究された。(それで、井伊直弼を暗殺したりもしたけど)なぜなのか?

井沢説ではその理由をこう説明する。

すなわち、万がいち明治維新のときのように天下が二分したときには、水戸家が皇室側につきどうころんでも徳川家が天下を握るような安全パイとしての役割をになっていたのではないか。という。

確かに戦国時代でも真田雪村兄弟やお茶茶三姉妹の例があるし、諸葛の三兄弟も魏・呉・蜀に分かれて仕えた。だから、十分説得力がある話だ。

だが、幸か不幸かその水戸家出身の慶喜公がなんの因果か将軍になってしまった。これが徳川滅亡の原因かもしれない。

(感想)

つまり、御三家の制度は残ったがその趣旨が残されなかったということかもしれない。家康もちゃんと文書で解説していてくれればよかったのに。それとも、そんな深慮遠謀はなかったのかな。

ジョジョの冒険も血統が絶えてしまって、『スティールボールラン』という別シリーズになってしまった。(関係ないけど)

それにしても天皇家の血統はいつまでつづくのだろうか?(不敬罪で逮捕されるな)

井沢氏の説はいつもながら結構すてきだ。

だが、氏の論理(タカ派的発言など)にはまったく共感できない。というかぼくの大嫌いな桜井よしこ氏や小林よしのり氏(おぼっちゃまくんは大好きだよ)と同じで論理が通っていない(はっきり言うとこじつけだ)からだ。

氏は日本史を研究して『だから資料至上主義はだめなんだ』とか『日本人の常識は世界では通用しない』とかいいながら、『日本も普通の国(つまり軍隊をもった国)であるべきた』と主張する。

『日本の常識=世界の非常識』というなら、常備軍をもたない律令制国家と天皇の歴史を否定してるのか?滅ぼした側が滅ぼされ側を祭る習慣を否定しているのか?どっちなんですか?と聞きたくなる。

こんな歴史の国だから日本はダメなんですよといいたいのだろうか?ならば、天皇制を一刻もはやく打破し、言霊に支配されないドラスティックな国にしたらどうなんだろうか?

本当にいったい、どういう論理なんだろうか?

桜井氏の場合は本やコラムで読むのだが、最初から結論がきまっていて、それに理由をつけると言う手法で、どうにもがまんできない。(あの感情のない声と愛想の無い顔が嫌いなんだけど)

巷では論理性があるとかいわれるのだが、まったく理解できないんだな。

たとえば、尖閣諸島の問題でも

『中国が大陸棚つづきだから・・・』と主張するのはとんどもない。などというのだが実際には海洋法かなんかでも、むしろ中国側の主張は当たり前でちゃんと根拠として十分になりたつ話なのだそうだ。自分の意見だけテレビでいうなんて、ちょっとずるいじゃないか。(だから、地上波はダメナンダヨ)

氏の本と読むと、そこに述べられた根拠と結論が矛盾(というか正反対になる)するんだよね。

 


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