地方王者フリオーソ [馬券]
南関東・船橋競馬所属（川島正行厩舎）のフリオーソは、８歳の今も地方最強馬として君臨している。あまたの後輩たちを差し置いて、なぜこの馬だけが中央馬と互角に渡り合っているのだろうか？
デビューから振り返ってみたい。
デビュー戦は、平成１８年７月２８日の２歳・ＪＲＡ認定新馬戦（船橋ダート１４００ｍ）。枠番発売の無い８頭立てのこの認定レースを勝ちあがった（２馬身差）ことで、めでたくＪＲＡ中央競馬への転厩権利と特別指定レースへの出走権利を獲得する。なお、同日はＪＲＡ認定の新馬戦はこのレースを含めて三鞍あったが、他の二つのレースは１０００ｍの短距離戦であった。
続く二戦目は、９月２０日のＪＲＡ指定競争『ナドアルシバ競馬場カップ』。１着賞金５００万円という地方競馬では高額のこのレースを今度は５馬身差の圧勝でものにする。だが、このレースもまたしても７頭立てという非枠番連勝発売レースであった。
そして三戦目はいよいよ重賞の第５２回平和賞。当然楽勝と思われたこのレースで、なんとキンノライチョウ号に鼻差惜敗。初めて体験する正規戦＝枠番連勝発売戦に面食らったのだろうか？因みに大金星のキンノライチョウ号はオープン馬にもなれずにはやばやと引退している。そういえば、ダービー馬スペシャルウィークを１４番人気で破った地方馬アサヒクリーク号も、その後すぐに引退したっけな。なぜ、こういった現象が頻繁に起こるかと言うと、後にＧⅠ馬になる馬を破った馬に番組表の中をウロチョロされては困るというゲーム理論の証だろうね。
だが、ここで初の正規戦の洗礼を浴びたフリオーソ。続く４戦目はＧⅠ（当時の日本国内限定グレード）第５７回全日本二歳優駿（川崎競馬）で５番人気の低評価を覆して快勝する。それにしても５番人気だったとは、よほど前回のトンコロで評価を下げられていたんですなぁ。とにかく、このＧⅠを買って本賞金を大きく加算したフリオーソは中央指定レースへの出走権利も事実情獲得する。
そして、５戦目は満を持しての中央クラシック前哨戦へ挑戦。東京の共同通信杯（ＧⅢ特別指定）⇒中山のスプリングＳ（ＧⅡ指定）と連続出走するが、⑦着⑪着と敗退する。流石に芝のレースでは出番がなかったか？以降はダート戦に専念することになる。
中央クラシックを断念したフリオーソは地元南関東三冠レースへ矛先を変える。第一弾・地方版皐月賞の第５２回羽田盃（ＳⅠ）はトップサバトンの３着と一番人気を裏切る。さらに第二段・東京ダービー（ＳⅠ）もまたしても２着としくじり一番人気を裏切ってしまう。
だが、７月の全国戦・第９回ジャパンダートダービー（ＪｐｎⅠ）では、３番人気を覆しての優勝。１着賞金５０００万円を獲得する。さらに秋１０月には第７回ＪＢＣクラシック（ＪｐｎⅠ）で初の古馬戦に挑み、中央最強馬のヴァーミリアンの２着して名実ともに次世代ダート馬のトップクラスに躍り出る。
こうして守備範囲のダート世界で中央競馬に再び挑戦することになる。第８回ジャパンカップ・ダート（ＧⅠ）。だが、流石にヴァーミリアンの牙城は固く、３歳馬フリオーソは歯が立たず⑩着と惨敗する。
さらに暮れの大一番・東京大賞典（ＪｐｎⅠ大井）でもまたしてもヴァーミリアンの２着。だが、３歳馬・地方場としてはナンバー１の地位を確立したといえるだろう。
明けて４歳時には第３１回帝王賞（ＪｐｎⅠ）を制覇。中央馬の参戦が手薄だったこともあるが、これで２歳３歳４歳と連続してＧⅠクラスを制覇することになった。５歳時はＪｐｎⅡ制覇のみとパットしない成績。だが６歳時は再び帝王賞を制覇。７歳時（昨年）は、中央（国際ＧⅠ）フェブラリーＳに初出走して見事に２着する。
だが、中央からの出稼ぎ専門王者のスマートファルコンの存在に常に脅かされてＧⅠ勝ちは、ファルコンのいなかったＪｐｎⅠ川崎記念とＪｐｎⅠかしわ記念のみ。昨年５月のかしわ記念後は故障から８ヶ月の休養。昨年９月の日本テレビ盃は（競争除外８枠⑬番）。
そして今年１月２５日の復帰戦・第６１回川崎記念（ＪｐｎⅠ）では、またしてもスマートファルコンの圧勝・レコードＶを許し、自身も３着と期待を裏切る結果となった。
そして、今日は第５７回のダイオライト記念（ＪｐｎⅡ２４００ｍ）。ＧⅡレースとはいいながら、中央競馬からは強敵のワンダーアキュート、ランフォルセが参戦。今回も勝つのはキツイレースとなりそうだ。体調が本当によくなっていれば、２着もあるのだろうが・・・。
前々回の除外となった日本テレビ盃と同じ８枠⑬番という設定がプラス材料ではあるが・・・。しかも、一番人気の同枠ということまで再現。やはり、枠順は仕組まれていますなぁ～。
日本テレビ盃 ダイオライト記念
８枠⑫スマートファルコン（ＪＲＡ） ⇒１着 ８枠⑫ワンダーアキュート（ＪＲＡ） ⇒１着？
⑬フリオーソ （⇒除外） ⑬フリオーソ ⇒②着？？？
コメント 0