SSブログ

倚天剣・屠龍刀の秘密 [中国ドラマ]

第38話にて、ようやく倚天剣・屠龍刀の秘密が明らかになった。まさに意外な急展開!

倚天剣・屠龍刀はただの武器ではなかったのだ。そして、なぞの黄衫(こうさん)の女の存在。

図書館に原作があったので借りてきた(マープルがなかったので・・・[ふらふら])。このドラマ、実は原作を読んでいない人にはわからない部分がけっこう多いのだ。

解説しよう!

まず、黄衫の女の正体ですが、姓がということが分かっている(楊姉さん)。ということはぁ~・・・?!あのいでたち(長い裾)と、華麗な動きから、明らかに古墓派(こぼは)の武芸ですなぁ~。おそらく、楊過の孫娘ってところでしょうなぁ。

なお、原作では実は翻訳を間違えており、九真経(きゅういんしんけい)が九真経(きゅうようしんけい)と混同してしまっている。だから、原作では周芷若(しゅう・しじゃく)の使う九白骨爪(きゅういんはっこつそう)が九白骨爪となってしまっている。

物語の序盤で主人公の張無忌(ちょう・むき)が猿の腹の中から、失われた九陽真経を発見するそうだが、これも前作・神鵰侠侶(しんちょうきょうろ)の原作(ラスト部分)ではあったのだが、ドラマではカットされているので、一般ファンには分からないであろう。それは、襄陽の戦いでフビライ・ハーンの進軍を退けた後、崋山で再び崋山論剣(かざんろんけん)が行われたのだ。ここにおいて、第二世代・五絶が決定する。(※崋山論剣自体は三度行われている。前回は、射鵰英雄伝のラストにおいて)

第一世代の東邪・西毒・北丐(ほっかい)・南帝・中神通にかわり、第二世代は東邪・西狂・北侠・南僧・中頑童となったのだ。西狂=楊過で狂=自由奔放という意味だそうだ。その後、楊過と小龍女、それをつけた郭襄が、玉女峰(古墓派の玉女素心剣法の名称はここに由来する)にいたり、そこで少林寺から九陽真経を盗んだ金輪国師の元部下(瀟湘子と尹克西)が、難を逃れるために猿の腹の中に隠したのだった。なお、このとき子供だった張三宝(無忌の太師匠)は九陽真経の一部を暗記していた。(※、九陽真経はその後数十年間、無忌が見つけるまで行方不明となっている)

さて、前回(38話)における少林寺での戦いにも解説が必要だ。

まず、無忌が周芷若に遅れをとったのは、内力を手加減したからなのだ。兪二伯が芷若の九陰白骨爪にやられそうになったので、割って入った無忌だが、そのとき、芷若がわざと内力を弱めたので、芷若が体力の限界で力尽きる寸前だと感じた無忌は拳を収めたのだ。だが、これは周芷若の卑劣な手口であり、一瞬の後、再び全力で掌に力を込めたために無忌は遅れを取ったのだ。

そして三人の高僧と戦った場面。卑劣な手口ではあったが、前日の競い合いで天下第一の武芸者となった峨嵋派掌門・周芷若を立て、無忌はあくまで助っ人としての立場に徹することにする。まず、戦い前に前日に芷若との戦いで深手を負ったと装うために、わざとよろめき咳き込んでみせたのだ。(これは、勝っても手柄は全部、芷若のものとの意味である。)さらに、無忌は全力を出さずに古い波斯(ペルシャ)の武術だけを使い、ぶざまに転げまわりながら戦った・・・とあります。明教(めいきょう)の源流はペルシャのマニ教にあり、このときも聖火令(せいかれい)を武器に戦った・・・とあります。だけど、テレビでは素手だったような・・・?

いよいよ今週はクライマックス。射鵰英雄伝~神鵰剣侠~倚天屠龍記とつづいた三部作もようやく終焉。第一作からつづくエピソードがうまく最後にきてまとまってきましたね。本ブロクの題名の元になった射鵰三部作です。(因みに、鵰=ティアオは鷲のことです)


nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 2

コメント 2

たいちさん

このドラマは観ていませんが、難しい漢字が多いですね。
by たいちさん (2011-04-15 11:07) 

降龍十八掌

たまには漢字の勉強をしないとダメですね。
今週からは、金庸先生の処女作『書剣恩仇録(しょけんおんきゅうろく)』が始まります。ウラ番組の『デス妻6』と重なるので、困ります。NHKはなんで金曜に変更したんでしょうね。
by 降龍十八掌 (2011-04-20 09:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。