京へ筑紫に坂東さ [国語]
8月に出た新刊・『日本語の正体』を探して、紀伊国屋まで行ってきました。なんせ、蔦屋では蔵書がショボくて置いてなかった!文化レベルが低いなぁ・・・。
紀伊国屋では日本史コーナーに横置きで目立つにように置いてありました。なので、一発で見つけることができました。因みにシルバーホテルに行ったら、紀伊国屋が消滅していました。伊勢丹の案内係のお姉さんに聞いて、向かいのビル(昔のダイエービル)に引っ越していると聞いて一安心。
今日は全部、立ち読みできなかったのですが、冒頭では米沢のことが書いてありました。米のヨネは湯+川というのが語源だという説明が当地にはあるそうです。(このように、現在の日本地名は漢字が変化しているので、語源研究が難しい。例えば、百合が無いのに百合丘とか。)川をネというのは朝鮮語に近いようです。こういう言葉はアイヌ語に近い。どうやら日本語より、韓国語のほうがアイヌ語に近いようです。言語学者の金田一博士のいうには、インディアンの言葉はアイヌ語に近いそうです。
白村江の戦いのあった7世紀頃までは、倭国と百済の言葉は、方言程度の違いでしかなかった。ですから、受験生が古典を読んでもチンプンカンプンなのは当然ですね。これも日本は昔から日本だった・・・という妄想が今も若いものを苦しめているという悲劇ですね。
文化的には雲南(ベトナムのほう)の人と日本人は似ている。顔立ちが似ているし、納豆を好む。またDNA的にはシルクロードの西域の人とかなり一致している。
本の後ろのほうで見たのが次の言葉。
京へ筑紫に坂東さ
???オモ!、なんじゃこれは?最初、いったい何のことか分かりませんでした。初めて聞く言葉でした。坂東太郎・筑紫次郎・四国三郎ってのは中学受験の定番ですけどね。(利根川、筑後川、吉野川)
しばらく考えて、分かりました。これは~へ行く・・・と言うときの助詞の違いを指摘しているのですね。吉幾三(よしいくぞう)の歌にあるように、
オラ、こんな村やだぁ~、東京さいくだぁ~
の東京さ・・・という使い方ですね。東京へ行く・・・が京都方面、東京に行く・・・が九州、東京さ行く・・・が関東の言葉ということなんですね。
おめえ、どこ行くだ?-ー-湯さ。(=銭湯へ行く・・・の意)江戸ッコはこんな感じだったんでしょうか?吉幾三は東北の人だと思うのですが、東北は坂東より東なので、今でも東京さ行く(イグ)だ・・・って感じなのでしょうね。
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