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1世紀の読み飛ばし? [歴史]

三島由紀夫は日本の近代史を1世紀の軽率な読み飛ばし・・・と評したようだが、実際には1世紀どころか15世紀くらいは読み飛ばしているような・・・。

まず、日本というが、その国名の由来すら不明。倭国とか倭人という表現はあったが、その対象は九州地方+朝鮮半島南部のみ。日本という呼称は、それこそ日本書紀が登場するまでなかったはずだ。よく新たな遺跡が登場するたび、新聞で大和朝廷の影響うんぬん・・・という記事がでるのだが、まったくの検討違いだろう。

そもそもが日本列島各地に別々の文明・国家があったはずだ。およそヤマトタケルとは読めない碑文を強引に読み替えたり、邪馬壱国をヤマトと強弁する。そういった妖怪もどきの連中がいまだに跋扈しているこの国は、まさに縄文時代だ。

万葉集や古事記は封殺された密書であった。日本書紀は倭国を滅ぼした唐への配慮から完全に、倭国の歴史を換骨奪胎している。アメリカGHQに占領され、民主主義にひた走った戦後と同じ状態だからわかりやすい。新羅は唐を巧みに利用して漁夫の利を得た。一方、倭国も百済とともに滅んだから、新国家日本は新羅と同様に唐のおかげで成立した国家である。よって、唐の認めた天皇だけが即位できたであろう。

だが、ほろんだ倭国や百済の官僚は新国家日本に多数いたであろう。明治政府に幕臣や賊軍の家臣が大勢いたのと同じ状況だ。結果、日本書紀は日本の歴史というより、朝鮮本国でも散逸しみられない百済の歴史がほとんどだし、古事記なんかは完全に新羅の歴史が反映されている。

しかし、ことはそう単純ではない。8世紀9世紀になっても、政治情勢は複雑で女性天皇が多発した。ということは、とても公にできない権力闘争がつづいたということだろう。日本軍は東北地方だけでなく、本当の中国大陸東北部にまで出兵していたようだ。おそらく、平城京から平安京へという強引な遷都には複雑な裏事情があったはずだ。遷都というのは国家が交代するというのと同義である。

日本史の最後の謎。それは8世紀9世紀ともいえる。平家とか源氏とかがいったいどういう集団だったのか?その辺の謎がおもしろそうだ。

 


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たいちさん

妻が韓国ドラマ好きで、私も時々観ます。歴史物では日本も登場しますが、その描写の仕方が面白いですね。
by たいちさん (2013-08-12 13:22) 

降龍十八章

たいちさん、ありがとうございます。
日本側の抗議を恐れて、通説に従ったものがほとんどですね。
ただ、先日のワンゴンでは、日本は百済の後継国だから仲良くしたい・・・というくだりがありましたから、それがホンネでしょう。
by 降龍十八章 (2013-08-14 10:08) 

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