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センター試験解説(3) [文系学問]

いよいよハイライトの現代国語。

私の経験ではあの大きな問題用紙に大きな字で書いてあると、とてつもなく量が多く感じられて、プレッシャーがかかる。時間的なあせりも増すので、模試とは違った感覚に陥る。

特に国語という普通の先生・生徒にとって『わけのわからない、とらえどころのない』教科では、模試の点数もデキ・不出来の差が著しい。

要は、多くの(日本中ほとんどの)学校、塾で先生も生徒もごまかしている教科ということなのだ

だが、真の読解力さえあれば、これほど簡単な教科、高得点がえられる教科はないのだ。

大問1は論説文

高校生にはかなり難しい内容だ。演劇を題材にして、実生活の問題を問う。写実主義とかアンチテアトルといった芸術関係の歴史用語も使われ、抽象的でわかりずらいだろう。

とにかく、素直に論理展開を追うしかない。(解らない用語は無視する)

まず、いきなり最初の文で

(役者が舞台でトチルと・・・)演劇という装置そのものが対象化される

とくる。なんのこっちゃ?演劇て最初から対象だろう?

とまぁ、解らないところはほっといて次の

昔は演劇と実生活は相反するものだったので、トチリはただのミスであった。演劇とは安定して不動なる実生活からの『飛翔力』のみが問われた。

 でなんとなく、展開が読める。今の時代ではその関係が成り立ってないということを言いたいわけなんだろう。で、(問1の漢字は常識なので省く。)

問2 飛翔力とは何か?

①と④が候補。後はダメ。なぜなら、本文に書いていないから。

出口の公式1 本文に書いていないことは即⇒×

だって、最初にかいてあるだろう。『次の文を読んで答えなさい。』って!

①は、実生活の揺ぎなさから離れて、別次元の虚構の世界に観客を引き込む力。

常識的にはこれだろう。だが、要注意!本当にこの文章にそう書いてあったのか?必ず確認してほしい。繰り返すが常識を問うているのではない。わが国の総理大臣だって常識は全く通じないだろう。

④は、安定性を不動のものと信じている観客の心を揺るがし、その思い込みを打破する力

いやぁ、これもまじめに読むと丸をつけたくなりますね。 確かに、演劇ってそういうものかも知れませんね。だが、実生活を『安定性で不動のもとの』観客は信じているだろうか?そんなことはあり得ないだろうし、本文にも書かれていませんね。よって×。

正解は①です。

次にはこうくる。

現代、その前提であった実生活の安定性は揺らいでいる。よって先の実生活と演劇の関係も成り立たなくなってしまった。両者は互いに疑い始めるようになった。

で、写実主義とは・・・と続く。

この疑い始めた・・・というのがまたも不明ですね。すぐにはわかりませんので無視。さて、ここで

問3 演劇に依拠して実生活を疑うとはどういう意味か?具体例を選べ。

これも②③⑤はすぐに消去。①と④が残る。①の選択肢が水戸黄門みたいでおもしろい。皆さんも考えてください。

① 時代劇の悪代官が最後に懲らしめられる。それを見るにつけ現実では正義が勝つとは限らないのではないかと思う。

④ 大家族の食事の場面で威厳ある父親の振る舞いを見た。家に帰ってから、父親とは何かと考えさせられた。

さぁ、あなたはドッチ?

ヒント この前文で『我々が実生活の確固たる手触りを失ったからこそ、演劇を通じて・・・』とある。

正解はもちろん④です。

長くなったので、続きは次回で。なお、次の問4は難しい。うっかり簡単に考えて間違ってしまった。

 

 

 


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うぐひす

TBありがとうございました。

やっぱり現代文は出口ですよね。
はじめて出口の参考書を読んだ時は、目からウロコというやつでしたね。
出口との出会いがなければ、国語は古典しか勉強していなかったかもしれません。

問3は見事に①にひっかかってしまいました。
by うぐひす (2006-01-27 00:03) 

降龍十八章

おお!やはりツーの方は出口信者なのですね。
意外に知らない人が多いので不思議です。本屋にいくとあんなにたくさん、出ているんですけどね。
by 降龍十八章 (2006-01-27 10:00) 

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